元愛知県知事、鈴木礼治氏の訃報に接し、当時のことを色々と思い出しつつ改めて、感謝の念を強くしました。
シャンソン大使ジャクリーヌ・ダノが鈴木礼治氏を表敬訪問した時、彼女がAlliance Francophone副会長と知って、鈴木氏は「2005年万国博覧会」の日本誘致について協力を依頼。
その時、鈴木氏はこの組織の広がりと力について充分な認識はお持ちでないようでした。
ところが、世界108ヶ国に会員を有するAlliance Francophoneは、会長J.R.ギオン氏(元ドゴール少年団長、カルティエ財団設立者)はじめ旧フランス領各国の首相・大統領などが所属するフランス語圏団体で、とても影響力がありました。
忘れられないエピソードがあります。
Alliance Francophone総会で、私が「共生」というテーマでスピーチした時、(フランス語通訳が素晴らしかったのでしょうが)降壇した私に駆け寄ってハグをし「国際博覧会のテーマにもつながる、とても感動的なスピーチでした」と賞讃して下さった女性は、レバノンのレナ・ラウイ女史。
彼女は、B.I.E(国際博覧会協会)役員でもあり、万博の日本誘致にあたり旧フランス領アジア・アフリカ票の取りまとめに大きな役割を果たされました。
万博のグローバル・イメージソングが「ミスター・サマー・タイム」作者のミッシェル・フューガン作品「ブラボー!ムッシュ・ル・モンド」となり、世界121ヶ国語で歌われ、また万博の歴史上初となる”万博巴里祭”がEXPOホールで開催されたり・・・・・。
後世に語り継ぐべき成果の契機となったのは、鈴木礼治氏の万博誘致にかける熱い思いでした。ジャクリーヌ・ダノがその思いに応え、私達が愛知万博に関われたことに改めて感謝致します。