「サンジェルマン・デ・プレのミューズ」と呼ばれ、
イヴ・モンタン、コラ・ヴォケールと共に
「枯葉」をシャンソンの代表曲として世界に広めた
ジュリエット・グレコが逝去。
コロナがなければ今年、彼女の最新作が
何曲か法定訳詞登録される予定だっただけに
その死を惜しむと共に、
また日仏両国のシャンソンによる文化交流のひとつが
なくなってしまう事になりかねません。
その最新作と言うのは、
セーヌ河にかかる橋の名前を冠した佳作ですが、
グレコの夫君ジェラール・ジュアネストの晩年作品はとても難解。
日本語歌唱が難しいものではあります。
グレコを招聘したアンフィニの中村さんが手がけられたアーティストとしては
アマリア・ロドリゲスと共に後世に残る貴重なお仕事。
過去に於いては
こうした採算度外視した招聘をされる方が多くいらっしゃったと思うと、
今の洋楽がソロバン勘定の上にしか成立していないのは残念。