4月21日付の中日新聞エンタメモに、南拡大朗記者が「消えた音楽」として書いていたことに拍手。
コロナ禍で音楽家が経済的な危機にあることと、その救済策が緊急課題であることは言うまでもありません。
でも、ウイルス感染だけでなく、人の心のあり方に対しても真剣に考えるべき事態になっていると思います。
コロナ離婚やDV増加にみられるように、心が荒れ、すさむ一方であることは
目に見えにくいだけで進行中です。
「音楽が単なる消費対象などではなく、人間が人間らしく生きる上で欠かせないものだ、
と再認識することが第一歩だと思っている」という南拡大朗記者の記事は、
そこをついています。
パリ同時多発テロの折、日仏シャンソン協会の宣言の中にも
「平和とは、戦争がないという状態ではない」とあります。
更に「政治は対立物を統一する。音楽は対立物を調和させる」と続きます。
fとP、ヴィバーチェレント、長調と短調……それら対極にある要素が組みあわさって音楽が対立。
そして、その本質が「祈り・願い・叫び」である。
シャンソンに代表される歌には、国境と言葉のちがいを越えて人と人の心を結びあう魔法の力があることを伝えたいと思います。