アマチュア・シャンソン・コンクール以来、久しぶりに斉藤昭彦さんの歌をじっくり聴いて、
彼の研究熱心さに驚きました。
本人は「クセ」と言いますが、「個性」に昇華されている幾つものことがあります。
アズナヴール同様、4分音符2つを8分音符と付点4分音符で歌うことにより、
リズミカルなフレーズを創出。
偶数小節の助詞の母音を弱めて歌う。
これらは、日本ではフランス・シャンソン芸術協会発行の「ディプロム」取得の為のレッスン
(現在は永田文夫シャンソン研究所と、日仏シャンソン協会が委託実施)の基本歌唱法で、
そのレッスンを受けていないのに自分で体得した斉藤昭彦さんには拍手。
ある程度歌えるようになると、自分の歌い方は完成したと思い込み、
その後の研究をしない歌手が多い中にあって、斉藤さんのような比較的若い(?)人が、
努力と研究を重ねているのを見ると嬉しくなります。