言うまでもなく、コンクールは点数を獲得する為の歌唱法で競うもの。
当然、基本的に減点法で、観客も固唾を飲んで見守る。
コンサートやライブは、通常観客はリラックスして加点法で聴く。
日本人は減点法に強い国民と言われ、バイオリンやピアノの世界コンクールで
上位を日本人が独占というケースも多い。
ところが、プロとしての加点法の世界で活躍する日本人が
極めて少ないのは何故?
この数年、シャンソン・コンクールが乱立し、声を競う歌唱法が増え、
コンサートやライブでもコンクール用の歌唱のまま押し通す人が多いのは
気になるところ。
広い会場で行われるコンクールと、狭いライブ・ハウスとでは
全く別の歌唱テクニックが必要にも関わらず、それを習得していないプロ歌手が多い。
越路吹雪さんのベラミと日生劇場の歌い分けの見事さはすでに伝説ですが、
美輪明宏さんのエルムと名古屋市民会館の歌い分けと動きの使い分けの
見事さは、今もお客様の語り草。