歴代シャンソン大使の最後の役は、帰りの空港レストランでの日本公演レポートと、
共演歌手ジャッジ。
歴代ジャクリーヌ・ダノから第18代ミッシェル・グラスコまでの、
日本各都市の反応に対する評価と、
歌手の評価が、今日の日仏シャンソン協会の活動指針に大きな影響を与えてきています。
今回は、大使と随行員(アコーディオン奏者)の評価が殆ど一致。
ちなみに、第14・15代ヴェロニク・ペステルと随行員(照明家)とは随分違っていました。
過去延べ19人(再任も有り)共通の評価は、
歌唱についても動きについても「美しさ」と表現力だが、表現の方をより重視。
訓練された美しい響きの声と、整った顔立ちやプロポーションより、
心に響く歌声と、表現力のある表情や動作を高く評価。
それに加えて、人間としてのコミュニケーション
(特に日本人の「動き」「優しさ」)に対する評価が加わるので、
例えば歌手としては、まずまずであっても、○印が増える傾向有。
人によって、評価の厳しさに差があり、
ミッシェル・グラスコは○印をいくつも重ねて3重丸や5重丸、
果てはどこで覚えたのか花丸まで。
過去、歌唱について×をつけられた人は皆無。
ただ、オーガナイズや舞台進行に関しては有。
文化の違いはあるものの、シャンソン歌手もカンツォーネ歌手もタンゴ歌手も、
ネイティブなアーティストに共通し、日本人歌手にないもの多数。
要するに、世界の中で日本だけ違うスタイルがあって、シャンソン大使ではその可否は難しい。