クレモンティーヌ・デルディルなる女性ジャーナリストから
コンタクトがあったのは、一年ほど前。
何でもシャルル・アズナヴールの伝記に関わっているとの事で、
来日公演時の資料送付を依頼され、その後特に連絡なし。
3月に急にメール有。
パリを写した代表的写真家ロベール・ドアノーの孫娘と判明したのは、
4月に来日目的の第一が「祖父・ドアノーの写真展が郡山美術館であるから…」
ということから。
もうひとつの目的(こちらが重要)は、
アズナヴールのことに関して私への取材とのことなので、
東京へ出かけてシャンソンの専門的な通訳をして下さる佐川清治さんに同席依頼。
ところが、来日してすぐ急に「どうしてもエルムのライブを聴いておきたい」と
来名されることに。
取材意図に合わせて、エルムの専属歌手5人を緊急呼び出しし、
当日のライブ歌手・小塚猛仁さんと共に写真撮影。
そして翌日は、彼女と私とで東京へ行き、
神宮前近く、バル―のSARAVAHが運営する「ラ・ケヤキ」で取材。
東京の真ん中というのに、うっそうと茂る木々に囲まれて、
まるでどこかのお金持ちの山荘気分。
上空を飛び交うヘリコプターの音が録音に支障があり、
その度に拳を突き上げ「オバマ!」とポーズ
(首脳会議の影響で、帰途の銀座では道路を渡れないアクシデントも有)
書籍の取材と思っていたら、来年出版し、その後映画化とのことで、
業界用の携帯マイクを向けられ
「歌をア・カペラで歌った後、シャルル・アズナヴールへのメッセージを言って」
との注文に、冷や汗
(何しろ、ア・カペラで録音されるのは生まれて初めて)
道を歩きながらも、風景を自分でコメントしては佐川さんに質問しながら、
一刻も無駄にしない記者魂。
単なるジャーナリストではないと思ったのは、収録中、
自分の笑い声がマイクに入らないよう、
顔を反対側に向けて声を出さずに表情だけで笑うコツを知っていたから!
これは只者ではない!!