大正ロマン(と言って良いか分かりませんが)の香りする名作「およう」は彼を愛した3人の画家を名優が演じた作品。
竹久夢二は世界的バレエダンサー熊川哲也、責め絵師・伊藤晴雨を力演したのは竹中直人、藤島武二は日本を代表する名優・里見浩太朗と役者が揃い、団鬼六の「外道の群れ」を下敷きにしたと言う話題の割にはヒットせず。
「松竹」ルートで配給したにもかかわらず、名古屋では「シネマスコーレ」で上映。
ところが朝日新聞の水野陽子記者が「エルム」に何日も通う中で「美術モデル」の平林かずみさんと出会い「およう」に通ずる内容を取材。6回シリーズの「風に吹かれて」で報じました。
そして、(更なるエピソードとなる!)私のオリジナル曲で菅原洋一が歌った「心の十字架」が「およう」にインスパイアされたものである事につながります。
絵具にする「貴男の描く・・・絵筆・・・身体を砕く・・・」との過激な表現の裏には、この実話があるのです。