日本で最もLPが売れた外国人歌手グラシェラ・スサーナのリサイタルは、名古屋が最初。
1971年勤労会館でのリハーサル中、彼女の歌った「アドロ」(メキシコのアルマンド・マンサネーロ作品)の歌詞の間違いに気づきました。
「けれども貴男が帰るのよりは・・・」と歌ったのです。
私がそのまちがいを指摘すると「マネージャーが書いたの」と歌詞カードを見せてくれた。
ローマ字で「KAERUNOYORIWA」と書かれている(!)
グラシェラに罪は無い!ところが時既に遅し。LPは発売済み。
おろかな日本人歌手達は、外国人歌手が誤って(?)歌った通りに間違えて(!)歌っている。
外人崇拝信仰、ここに極まりの見本の様なお話でした。
ちなみにLPレコードの歌詞カードは「・・・帰るのよりは」と印刷されています。
正しい日本語に訂正する事は、歌手が間違って歌った事になるから・・・。
もち論、グラシェラは1971年以降、私の言った通りに「帰る望みは」と歌いました。