シャンソンは、歌だけでなくヴィジュアルも重要。
演劇的要素も去ることながら、小津安二郎の映画論の如く「後味の勝負」
アズナヴールの「ラ・ボエーム」で投げ捨てたハンカチが後奏にのって主人公となったり、
ベコーの「帰っておいで」のラスト・シーンが、
つないだ手を引いて立ち去るパントマイムであったり…。
最近のアーティストではララ・ファビアンの「病の果てに」で
倒れ込んでしばらく起き上がらない演技も。
ただ彼女の場合「Je sui mala」で切って「de~~」と歌うので、
日本人の愛の讃歌が「心溶かす恋」「よ~~」というのと同じで少々問題?
これにクレームをつけるフランス人は多く、
「Je sui malade」と歌うセルジュ・ラマの正調「病の果てに」に拍手