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Channel: 加藤修滋のブログ
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アマチュア・シャンコン東京大会

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日本アマチュア・シャンソン・コンクールの地区大会の中で、
東京は全国大会へ10人が行けるとあって、参加者が多い。


今年は152人応募(うち、はじめてはわずか12人、最多は18回応募)、
68人中2人欠席で、66人が出場、17人がフランス語の歌唱。


結果は、常連と男性が多く、
大内マコト「今宵ただひとり」大木明「故郷の九月」
永島衣美「愛の願い」岩元ガン子「フクシマ(飯舘村長老の歌)」
玉井大司「いつも心に」松城ゆきの「リラのワルツ」
溝端由子「モンマルトルの丘」一ノ瀬和子「カテドラル・愛の祈り」
井上明子「ジュテーム」五條博子「アコーディオン弾き」。




他地区大会と異なり、4人の審査員全員が各々講評。
以下にまとめます。

審査員A:昨年より若い人が少ない分、大人のシャンソンを堪能できた。
3分という時間制限を気にしてテンポ・アップし過ぎ、言葉が不明瞭な人有。
(いっそのこと2コーラスにしたら?というアドバイス)


審査員B:年齢が高いということはレベルが高いに通ずる。
声質と選曲の合わない人がいる。


審査員C:自分のこととして歌う(主観的歌唱)と、
歌を演じる(客観的歌唱)と2つのアプローチを構成しないと、
歌が単調になる。(シャンソンは歌謡曲と違ってセンテンスも長い)
メロディーの起伏でしか表現処理できないと説得力に欠ける。


審査員D:マイクを使う以上、マイクの位置・角度を考えて
マイクを吹いたりしないよう、またやかましくならないよう考えること。
息もマイクに入りすぎる人有。
言葉を伝えることに力を注ぐこと。


出場者それぞれへの講評もあり、
「表情が良く、顔で表現できていた」
「デュモンと大木康子のデュエットを思い出す程雰囲気は良いが、
デュモンが歌う部分を真横向きで歌ったのは残念」
「ピアフの真似にならずに個性を出せていた」等々。


東京大会は出場者にむかって「ブラボー!」の掛け声がほとんどないので、
プロ歌手のコンサートを聴いている気分で落ち着いて聴くことが出来ました。







永田文夫先生追悼原稿への反響

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5月の卒寿記念コンサートを前に急逝された永田文夫先生への追悼原稿を、
2紙に掲載。
驚く程多くの方から「涙が止まりません」というお便りや、お電話を頂き、
あらためて永田先生の交友範囲の広さ、音楽ファンへの影響力を知りました。


直接先生をご存じでない方も「NHKラジオでいつも聴いていたので、
永田文夫という名前を聞くと青春時代を思い出します」
という方も幾人がありました。


特に日仏シャンソン協会機関紙「愛の人生の歌=シャンソン」6月号は、
4頁すべて永田文夫先生の特集で、直接配布以外に「プチるたん」への
折込配布もあるので、随分反響がありました。
(「プチるたん」は本誌での大野修平さんの執筆分も永田先生追悼文)

ただ、評論家は表に出ることが少ないので、一般の方々は(新聞には
写真もありませんでしたので)亡くなられた訃報記事に気付いていない方が
多くて残念です。


「月刊なごや」のエッセイには、亡くなられる直前のことも書かせていただいたので、
訳詞家協会の高田様はじめ「想い出して再び涙してしまいました」とお電話下さった
方もありました。


ブログの反応と印刷物の反応では、どこかに違いがある気がします。
ブログは単なる知識や報告・ニュースで、印刷物は「作品」というような……。

シャンソン・コンクール雑感(1)

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言うまでもなく「アマチュア」は「amator」の語源から言っても「愛好者」で、
その意味では「プロフェッショナル」であっても、本来の愛好家としての愛着・愛情を
失ってはいけないはず。


32年前、日本アマチュア・シャンソン・コンクールが始まった時、
声を競う側面が強調され、プロ歌手の中にも、そのアマチュアに負けじと
声勝負を挑み、拍手の大きさと「○○ちゃん!」という掛け声が歌手の評価と
思い違いをしている傾向がありました。


ところが、ここ数年、特にアマチュア・シャンソン・コンクール地区大会で
声を競うのではなく、歌の心を大切に歌う人が目立つようになっています。
(全国大会へは行けない人の中にも、観客の心の中に感動を残せる人がいます)

神戸市が主催する日本最大規模のこのシャンコンは、多くのプロ歌手を輩出
するだけでなく、優秀なピアノ伴奏者も育てた点で、日本シャンソン界に
大きな貢献をしたと言えます。


更に、毎年出場を重ねる人の成長は言うに及ばず、
各種のコンクールで審査員までもが成長するのだと知りました。
最も成長が著しいのは、コンクール主催者。
何しろ、長い間主催を続け聴き続けているので、
的確な評価に加えて時々ハッとするような感想を慰労会で聞かせて下さることも有。

シャンソン・コンクール雑感(2)

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この10年位で、シャンソン・コンクールの出場者のマイクの持ち方に
ある変化が出ています。

アズナヴールと同じ(美輪明宏、菅原洋一も同様)ように、
唇より下で少し立て気味にする人が増えたので、ポップ・ノイズ、
リップ・ノイズの目立つ人が減りました。


以前からAFJC会報で力説していることですが、この会報が
「プチるたん」で折込配布されるようになって、よりそのパターンが
増えたように思います。


決定的なのは、日本アマチュア・シャンソン・コンクール審査委員長が
井上和世さんに変わられ、各地区大会講評でも「マイクを吹く人がいる」と
指摘されていること。


変化といえば、東北大会の出場者のドレスはこの5~6年で急変。
おそらく仙台に拠点を持つセンスの良いドレスショップの影響でしょうか?

もう一つの変化は、PAがモニターをサイド・モニターにする所が
増えて来たこと。


これもAFJCが提唱していたことで、大きなフット・モニターが足元にあると、
ステージ上での動きに制限がある上、ドレスの膝から下が見えなくなってしまう
ケースも有。


ところが、日々の教室発表会やコンサート等ではフット・モニターが主流のまま
なので、コンクールの時に音の聞こえ方が違って歌いずらい出場者もある様子。


全国的に応募者の減少傾向が止まらない一方、
平均的レベルが高くなっています。
一つには、毎年出場する人の増加と、他の幾つものコンクールに次々と応募する
(コンクール・マニア)の人口増加も後押ししている様子。

シャンソン・コンクール雑感(3)

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シャンソン・コンクールに限ったことではないけれど
(NHKのど自慢でも同様)、熟年男性は声が良いけれどリズムのズレる人が
多いのは何故?


自分の声の良さに酔って、伴奏に耳を傾けないケースが多いという
仮説も有。


アマチュア・シャンコンの客席入場者数は、東京以外の地区大会は
人数は減少傾向にあるものの出場者数の3~5倍と多く、
教室でシャンソンを習っている人が大半。


ここで仮説、、、、、、、、、
井上審査委員長が、この数年、講評でマイクの角度を立てることでポップ・ノイズや
リップ・ノイズを軽減できると、貴重なアドバイスをしておられるので、
客席の各教室生徒が翌年応募する際、それを忠実に守っているのかも知れません!
(続けて応募される人も、勿論)
ノイズが多い人は、確実に減ってきているように感じます。


地区大会の講評で特長的なことのひとつに、ピアノ&歌のバランスの悪さが
ありますが、東京大会ではその指摘がほとんどありません。


会場のFM東京ホールは、天井が極度に高く、客席フラットでピアノの生音は
審査員の頭上を通り過ぎます。
ところが九州はホールの客席傾斜が強く、審査員の耳の位置にピアノの生音が
直撃!
加えて客席PAではなく、PA卓は扉の中でヘッド・ホンでバランスをとる為、
審査評でピアノ&歌のバランスの指摘があった年も有。


東北もかつて同様の指摘がありましたが、PAオペレーターが変わってから
是正されたとのこと、そうした講評を耳にしている同伴伴奏者が弾き方で
工夫してバランスをとるようになったので、今はそうした講評はなくなりました。


全体的には、口で息を吸う人が増えてきて、長い間に喉を痛めるのが問題。
(プロ歌手でもそういう人が増えています)

青山桂子さんのステージの魅力

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エルムのトップ・シンガーの中でも、「魅せる」達人といえば青山桂子さん。
ここ1~2年、声が昔のようには出ないと本人が気にしているのに、
逆に人の心をとらえる歌声が進化しています。


確かに機械的に測定したら「音量」は低下しているかもしれませんが、
それを腹筋でマイクに入れる「音圧」や、声の引き出しの種類によって、
日本語のわからない人にでも気持ちを伝えることが出来るようになっています。

赤ん坊は「快」「不快」の反応しかありませんが、大人になると
「恋しさ」「苦しさ」「虚しさ」「切なさ」……感情が細分化します。


歌手も「フォルテ」「ピアノ」だけでなく声のニュアンス、トーンの
細やかな表現が出来てこそ一人前。
フランス国営テレビ制作のシャルル・アズナヴール特集番組で、
アズナヴールの代わりに彼の代表曲「ラ・ボエム」を
青山桂子さんが(しかも日本語で!)歌ってON AIRされた理由は、
そこにあるのかもしれません。


もちろん骨折後遺症で足首の動きが多少制限されたりして、
踊りまわることも少なくなっていますが、そうしたステージ上の動作も一層
「エレガント」さを増し、無駄な動きのないスマートな、それでいて時として
ダイナミックさを感じさせるものに進化!
アコーディオン奏者ミッシェル・グラスコも絶賛していました。

歌手は一生、そうして変わっていくものだと再認識。

「ラ・ボエーム」発見

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先日、NHKホール近くに「ラ・ボエム」という
イタリアン(!?)レストラン発見。

このあたりではかなり広いスペースで、パーティー営業中心かも?と思いつつ
昼食をとりました。

雰囲気の良い店ですが、特にトイレの鏡や洗面台が良いムード。
でも、店名から言えばフレンチだと更にGOOD!

夜1時までやっているというのも、コンサート後に集うのに適当。



東京都渋谷区神南1-6-8 カンパリビル 3F
http://www.boheme.jp/shibuya/











写真の向きが直せず、見にくくてすみません。

第32回日本アマチュア・シャンソン・コンクール

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シャルル・アズナヴールがその歌唱を絶賛し、CDにメッセージを寄せた
ことで一躍知られた浜崎久美子さんや、10枚のCDリリースをしている
奥田晶子さん等を輩出した、神戸市主催のシャンソン・コンクールは今年で
32回目。


<応募総数>438名
<地区大会出場者>273名
<予選通過者>35名(男性6名、女性29名)
<同伴伴奏者>葛西輝武、堀直敏、テディ熊谷、江崎昭子、藤岡睦子、岩崎大輔
<最優秀歌唱賞>埴生美伽子
<歌唱賞>永島衣美、永田幸代
<奨励賞>大崎美知子、名倉和美、溝端由子
※「サキ」の字が文字化けしてしまうため「崎」を使用していますが、
浜崎さん、江崎さん、大崎さんは「山編」ではなく「立編」が正式なお名前です。


審査講評ではフランス語の発音に関して細かい注意有。
浜松のシャン・コンとは逆に、神戸のシャン・コンではフランス語での歌唱は
ハードルが高くなっている様子(ただし地区大会では、その傾向無)。

声の良さは歌の武器であるとの発言と共に、シャンソンは言葉を伝える側面も
大切ゆえ、声におぼれないこととの注意有。


元宝塚の村上信夫審査委員の言葉として、フレーズがブツブツ切れないようにとの
ことも。


最優秀歌唱賞の埴生さんは、「劇社瀑組」という関西の劇団の看板女優で、
シャンソンは独学なれど、劇社リーダー瀑一人氏の演出で、ステージングが
他の出場者とは明らかに異なっていて、異色ぶりが目立ちました。


10名位の人が誰が受賞してもおかしくない程、レベル伯仲している中で、
埴生さんだけインパクトの点で抜き出ていたことは間違いありません。

5名の審査員中声楽関係者が2名もいる以上、
特に高域での音程が気になりやすい楽曲は不利の中で「愛の願い」を
オリジナルとは異なったアプローチで歌った永島衣美さんの、
曲の処理は成功したようです。


ちなみに5名の受賞者の歌唱曲のうち「愛の願い」「アコーディオン弾き」
「シャンソン」と3曲とも複数歌唱者があり、同じ曲を歌う人がいると、
一人が有利、一人が不利になるということなのかな?と思わざるを得ない
今年の第32回日本アマチュア・シャンソン・コンクールでした。



モニター越しに撮影したステージの様子。




写真の向きが直せず、横向きですみません。
打上げ会場にて記念写真を撮りました。
KAKEHASHI代表の風かおるさん、
最優秀歌唱賞の埴生さんと伴奏の江崎さん、瀑一人さん、
ゲスト歌唱の浜崎久美子さんと審査員の中田幸子さん。


シャンソン・コンクール審査員講評の影響

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かつて石井好子さんが神戸のシャンソン・コンクールで
「歌のコンクールで飛んだりはねたりというのは、いかがなものか」
(というような内容)と講評。


翌年から、センターのトップ・サス中だけで歌う人が増え、
今では95%以上が動き無し。
同様の発言は、なにわシャンソン・コンクールで大野修平さんもなさっています。


この時各賞入賞もしなかった谷本耕治さんが、半年後の浜松シャンソン・コンクールで
グランプリに輝いた時、ちょっとした話題になりました。
ーというのも、浜松シャン・コンは応募がVTR、DVD(テープもOK)
というものなので、「シャンソンは聴覚のみにあらず。視覚的要素も重要」
というコンセプトが読み取れるからです。

大野さんはクープレ~ルフランの流れを無視して、いきなりサビから歌い始めた人
に対し「オリジナルを、そこまで変えてしまうのはいただけない」との発言もされ、
極端なアレンジを加える応募者が減るきっかけを作られました。


日本アマチュア・シャンソン・コンクール中部大会の審査員日比英一さんは、
往年のTV名キャスター。
はじめてシャン・コン審査をなさった時「ステージに立つ人は、歌手でも役者でも
司会者でもビジュアルが大切」とおっしゃられ、ステージへの出ハケ・立ち姿・表情・
動作の総合的なものに留意する人が増えました。


ちなみにかつて「フランス革命記念シャンソン・コンクール」と
「日本アマチュア・シャンソン・コンクール」でグランプリ2冠に輝いた奥田晶子さんを
高く評価された永田文夫さんは「彼女一人が歌い終わった後、袖に引っ込むまで
主人公の雰囲気だった」と受賞理由を述べられました。

神戸のシャン・コン審査委員長井上和世さんは声楽出身ですが、
マイクの持ち方、角度(ポップ・ノイズ、リップ・ノイズ除去と視覚的なもの両面で)
を正しく指摘する講評をされ、近年は半数以上の応募者がそれに従うようになっています。



今年の各地区大会でも、本選でも、フランス語の発言に加えて
意味を理解しないフランス語歌唱を厳しく指摘されているので、
数年経てば流れが変わると期待。

シャンソン・コンクール雑感(4)

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シャンソン・コンクール雑感最終章。
(3から間があいてしまいました)



昨年は、各コンクールでフランス語歌唱者偏重傾向が目立ちました。
(特に浜松シャンソン・コンクールは2曲ともフランス語歌唱の人が多いこと!)


審査集計中の雑談で、パトリック・ヌジェと冗談を交わしました。
「今まではフランス語でも歌うことが条件だったけれど、
これからは日本語でも歌唱すること…と要綱を変更しなくちゃね」


今年は、昨年までの行き過ぎの反動か、日本語での歌唱回帰で
浜松シャン・コンは日本語歌唱も必要に!


ところが日本語の場合、母音処理が点数に直結すること有。
日本アマチュア・シャンソン・コンクール東北大会の際、
井上審査委員長が極めて大切なアドバイスをされました。
東北大会では、イントネーションに従って母音の強弱をチェックする人が
今後増えそうな予感。

グラシェラ・スサーナ、今年もエルム出演決定

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名古屋で日本初リサイタルをした翌年、北海道から有線放送で火がついて、
大ヒットした「アドロ」「サバの女王」をはじめ、来日アーティストで最も
成功を収めたアルゼンチンの天使の歌声=グラシェラ・スサーナが、
今年も来日し、カフェ・コンセール・エルムでライブを行います。


来日のたびに、エルム出演を本人が希望するのは、25年来の友人だからです。
私の作品「ラスト・リサイタル」「ひととき」等のスペイン語カヴァーをして
CD収録もしています。


私たちのアルゼンチン公演の折には、豪華メンバーを集めて
歓迎会を開いてくれました。
(ロス・カントーレス・デ・キジャ・ウアシ、ラウル・バルボーサ…)


しばらくの間来日出来なかった後、カムバック来日をした時に
「最初のステージはエルムで」とこだわった末、涙を流しながら感動のライブを
した時のことを思い出しつつ、今回のライブを楽しみにしています。


グラシェラ・スサーナELMライブ
日にち:7月19日(火)
会場:カフェ・コンセール・エルム
時間:19:30開演
チャージ:6,500円
予約:カフェ・コンセール・エルム052-733-0085

感動に次ぐ感動のシャルル・アズナヴール

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6月13日大阪、15日・16日東京で
シャルル・アズナヴール最後の日本公演が行われました。
間際までチケットの売れ行きが今ひとつ…で心配したのがウソのように、
2階席までほぼ埋まった大阪フェスティバル・ホール。


それ以上に熱気に包まれた会場で、とても92才とは思えない声と
身のこなしが織りなす感動の世界。


最後は、客席の電気がついて場内アナウンスが終演を告げても、
総立ちで拍手を送り続ける人々。


この様子なら、あと2日間の東京公演も大成功間違いなし!
と確信した瞬間でした。
(3公演すべて行くのは、私だけでなく結構みえる様子)


楽屋へマネージャーのパトリックを訪ねたら、アコーディオンのマガリが近寄ってきて
「美しいプレゼントをありがとう」と、ホテルのメンバー全室へ入れておいた土産への
お礼を言ってくれました。


シャルル・アズナヴールに面会待ちの人垣をかき分けて
パトリックがシャルルを伴って出てきてくれて、
「この人がプレゼントをくれたムッシュ・カトウで…」と説明をはじめたところ
アズナヴールが「昔からの友人だ」と、逆にパトリックに加藤ハツ館長が亡くなった
ことを説明してくれました。


そういえば2月に、来日を前にした日本メディア・インタビューに応じた時も、
シャルルは「日本には親しい歌手がいる」と言って(世間ではリップ・サービスと
捉えたようですが)、浜崎久美子、岡山加代子、青山桂子のことを念頭に
話してくれています。


公演パンフレットには見開きで「ジュ ヴォヤージュ」の日仏両国語が掲載されて
いますが、日本語法定訳詞は私の訳で印刷されていて嬉しかったです。
(ちなみに、スペシャル・サンクスにもAFJC=日仏シャンソン協会が
掲載されています)





アズナヴール公演最終日は最高の盛り上がり!

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最後の日本公演の最終日、シャルル・アズナヴールは3日間で最もノリが良く、
MCもさわやか。
客席の拍手もいつまでも鳴りやまず、パンフレットやCDも完売の品が続出し、
感動の余波は渋谷駅までの道中もずっと周囲に響いていました!


私の知人・友人の多くも公演に出かけたようで、フェイスブックやブログでは
そのパワフルでエネルギッシュなステージへの賞賛が次々とあげられていました。
彼の歌唱力、表現力の素晴らしさはすでにこれまでのブログでも伝えている通り
ですが、そんな彼にもステージ上のアクシデントはあり…
今回はその点について書いてみます。




生演での歌唱回数が「ラ・ボエム」や「帰り来ぬ青春」と比較すると
100分の1どころか1,000分の1以下と思われる「私の恋人、私のユダ」だけは
2日目は小説飛ばしで中断、歌い直しという珍しいアクシデント。


3日目は音を取り間違えて歌い出し、途中でkeyを戻そうとするも上手くいかず…
最後まで違うkeyで歌うというアクシデント。
(それでも歌いきったアズナヴールとバンド達はすごい!)


やはり歌い慣れた曲との違いは、アズナヴールですら有。
(「自叙伝」と共に、この名曲はあまり歌ってきていない)
ちなみに、3日目の「ジュ ヴォヤージュ」はこれも小説間違いをして、
カティアが途中で修正して入ろうとしたが叶わず、バンドも戸惑っていたけれど
何とかつじつまを合わせたのはさすがです。

Patrick Shartからのメール

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シャルル・アズナヴール・ワールド・ツアーのプロデューサーである
パトリック・シャールからメールが入り、「コンサート当日シュウジと会えたら…」
と嬉しい言葉。


シャルル一行が11日(土)に関西国際空港に到着後、
ホテルにチェックインした折にはメンバーの部屋全室に歓迎のプレゼント品を
入れておいたことへの御礼でした。


仲間の日本人歌手達の中には(私も含めて)3日間すべてのコンサートに
出かける者もいるということにも感激。


私自身は富山での岡山加代子さんのディナー・ショーがあり、そこから
直接大阪入りをしましたが、富山で素敵な和物のお土産があったので即購入。
アズナヴール一行の東京のホテルの各部屋にも、この可愛い日本土産を
入れておきました。


東京公演が終わってまたすぐにパトリックからメールがあり、
アズナヴールとメンバー達が喜んでくれていたとの知らせ。
疲れているであろうに、こうしてすぐに連絡をくれた彼に感謝。

感動の持続可能時間は?

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シャルル・アズナヴール公演初日の前日、
岡山加代子さんと共に富山のホテルで企業セミナーの後、
ディナーショーをした折のこと…


1時間のステージ時間なので(シャンソンを聴いたことのない方もあるかも)
冒頭は「パリの空の下」「恋心」と聴き心地の良い曲をさり気なく歌う構成。
ところが1曲目から、(嬉しいことではありますが)いきなり客席が
盛り上がってしまいました。


そのまま歌声は勿論、曲間のMC、早着替えのドレス(例によって私が
弾き語りしている間に2度のドレス・チェンジ=3ポーズ)でも魅了し続けて、
「今日は好調」と思わせるステージ。


かすかに頭を横切った不安は、「このまま1時間お客様を引っ張り込むのは困難」
……不安は的中で、終盤に今だかつてない歌唱ミス。
ステージ時間30分を過ぎた頃から、観客のステージへの集中力はなくなってくる
ものなので、そういう時、感受性の強い歌手はそれを感じ取ってしまい、
自分が歌の世界に集中できなくなるケースは過去(ビッグ・スター歌手を含め)
何人も伴奏しつつ想像してきました。


ステージをする時は、耳なじみのよい曲を前半に持ってきて、
後半3~4曲で卍固め(?)風にワザがかかって一気にフィナーレ!アンコール!
というのがベスト。


観客の感動持続時間は長くて30~40分?
でも(これもいつものことで)、間違えた時に限って最高の拍手があるもので、
今回もこの曲が最も拍手を頂きました。
彼女の最多リクエスト回数を誇る「コンドルは飛んでいく」を歌唱した時よりも
熱烈な拍手でした。


風邪をひいて調子が悪かったり間違えたりした時に、
逆に感動を与えられる歌手こそプロフェッショナルだと思います。


おかえり!グラシェラ・スサーナ

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先日スサーナのライブについてブログを書きましたが、
あらためてエルムとスサーナの思い出話を……


18歳で始めて日本に来た時以来、
来日の度に私たちが主催するコンサート&ライブに出演を重ねている
グラシェラ・スサーナにとって、
名古屋の「カフェ・コンセール・エルム」の扉を開けて入るときは
「ただいま!」という雰囲気。

私たちも「おかえり、グラシェラ!」と迎えます。

それというのも、エルムの2階(mss小劇場)には
彼女のお姉さんのステージ衣装が飾られていて
(交通事故で亡くなった後、その衣装は流れ流れて
エルムに展示されることになりました)、その遺品ドレスを
来日の度に見ることも、グラシェラの目的の一つなのです。


7月19日(火)Pm7:00開場、
Pm7:30とPm8:30の2回ライブを行います。


お得意のタンゴ、フォルクローレから日本の歌、
もちろん「アドロ」「サバの女王」も……

円熟の歌声は絶品です。



シャンソン・ディプロムって?

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フランス・シャンソン芸術協会発行の「シャンソン・ディプロム」に関して
の問い合わせが続いたので、ご説明を……


フランセスカ・ソルヴィルやマチュー・ロザス、ヴぇルムーランのマネージャー
として度々来日したカトリーヌ・アトラニが、日本人シャンソン歌手の歌唱法に
疑問を抱き、シャンソンの神髄を伝える歌い方のレッスン・システムを考案し、
日仏シャンソン協会に実質的な指導を委託。


最高位の「グローリア」(瀬間千恵さんのみが取得)、
指導者としての「プロフェスール」(岡山加代子、青山桂子の2人)に加え
研修終了者全員に与えられる「ダルジャン」と優秀者に与えられる「ドール」
あわせて全国に40人程有。

年間15時間のレッスンとビデオ研修をし、フランスからのシャンソン大使との共演や
フランスでのコンサートへの優先参加等の特典も有。


7月9日(土)
藤田富士子さんがこのディプロム取得記念ライブをエルムで行います。


(月刊「MUSE」7月号掲載)

シャンソン大使=ヴァレリー来日

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第22代シャンソン大使=ヴァレリー・ミシュレーと
随行員のアコーディオン奏者=ミッシェル・グラスコが来日し、
大阪公演(茨城市民総合センター・クリエイトセンター)を皮切りに、
全国7都市公演を行います。
(大阪、岐阜、浜松、京都、東京、名古屋、水戸)



翌日に来日初公演を控えたヴァレリーとミッシェルに、
朝日新聞社大阪本社から取材が入りました。

大阪本社は先日、シャルル・アズナヴールが最後の日本公演を行った
フェスティバル・ホールのあるタワー13階。

テンポ感のある要領の良い大蔦記者の取材に、ミッシェルが通訳役を果たして
くれました。
ノリノリの取材の最後は、ミッシェルのアコーディオンをバックに
ノーマイクで歌うヴァレリーを撮影。
朝日新聞大阪本社の応接間での演奏が、シャンソン大使来日初演奏となる珍事は、
なかなか微笑ましいものでした。



シャンソン大使大阪公演の反響

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茨木市の吉田八千代さんは、今回で4回連続シャンソン大使と共演。
朝日新聞の商材報道もあって、吉田さんはもちろん、
シャンソン大使=ヴァレリー・ミシュレーも大満足。


客席も超盛り上がりで、ヴァレリーのCDが完売!
終演後、私は名古屋へ飛んで帰ってアメリカ領事館主催の独立記念祭に出席の為、
毎年大阪公演でしていた「百万本のバラ」歌唱をカットしたので、
それを楽しみにして下さっていたお客様から「残念」とのお声を頂きました。


その代わり、「世界の音楽カラオケ」に私の参考歌唱による「百万本のバラ」が
入っているので、先行予約のチラシをご覧になった方が早速FAX注文されてきて、
嬉しい!


吉田さんのサンパティックな人柄と、会うたびに変化する歌唱を、
随行アコーディオン奏者=ミッシェル・グラスコが賞賛。
やはり「継続は力なり!」


「世界の音楽カラオケ」についてはまた別のブログで……



シャンソン大使のお好みメニュー

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第22代シャンソン大使=ヴァレリー・ミシュレーと共に食事。


同席のアコーディオン奏者=ミッシェル・グラスコは、
もう20回以上来日歴があって、日本食は「納豆」以外何でもOK!


ヴァレリーのお気に入りは「おでん」「いわしフライ」。
そして朝食の「スクランブルエッグ」に昼食の「金目鯛の押寿司」「茶碗蒸し」。


毎年来日するシャンソン大使たちは、
意外と日本食の好き嫌いが少なく、最近の日本の子供よりも食に関して扱いやすい人
ばかり。

箸の使い方もとても上手です!

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