今では、フランスのアーティストから新譜を次々と送られて来るようになった
日仏シャンソン協会。
その理由は幾つもあると思われますが<楽譜共有運動>が最大のものと思われます。
きっかけは「ミスター・サマー・タイム」の作者、
ミッシェル・フューガンの作品「ブラボー!ムッシュ・ル・モンド」を
愛知万博グローバル・イメージソングとして広める為の楽譜無料配布。
その結果、加藤久仁彦やNAHKI、トリオ・ロス・ペペスなど多くの歌手がCD収録。
ついには「狩人」でのCDもリリースされ「狩人」再結成というムーブメントに。
そして最後には21ヶ国語に訳され、18名がCDに収録するという展開となりました。
この運動を評価したユニバーサル・フランスは、私に特別感謝状を与えてくれました。
その感謝状を渡してくれたのはピエール・ドラノエとミッシェル・フューガン。
次いで、フランス映画「幸せはシャンソンニア劇場から」
上映成功プロジェクトとして原作者(フランク・トマ、ライン・ハルト・ワーグナー)
と日活、日仏シャンソン協会がタッグを組み、
テーマ曲「パリに恋して」の楽譜を無料配布して映画のヒットにもつながったこと。
そして、シャルル・アズナヴール来日公演成功プロジェクトでは
「愛の響き~人生はアズナヴールの歌と共に~」の楽譜を無料配布。
日本では昔から訳詞(殆どはカヴァー申請のみの「日本語詞」が作者に無許可の「作詞」)
を限られた歌手の占有物として歌われるケースが
少なくなかったようです。
まして新しいシャンソンの楽譜を入手するのは至難の業。
レコード・CDから採譜してもらうにも、それなりの費用が・・・・・。
日仏シャンソン協会が楽譜をすべてのシャンソン歌手の共有財産という考え方で、
無料配布を続けたことから新しいシャンソンが次々と紹介されてきたことに対して、
フランス人アーティストたちからは感謝の言葉が寄せられています。
その結果、多くの日本語訳詞が「法的訳詞」登録されるという予想外の成果となっています。
今月の「プチるたん」には、日仏シャンソン協会フランス代表であり、
アコーディオン・サンテの名手であるJ.P.メナジェの新作
「Dans le jardin de mon enfance(懐かしの庭で)」の楽譜を掲載。