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訳詞使用許可に神経質になる理由判明

日本シャンソン界では、訳詞者に許可を得て歌うことが必要と言うと、

フランスのアーティストは「プル コワ?」



特に東京の歌手は、こうした訳詞歌唱許可を得ることに神経質。


この12年、私の所へも「加藤さんの訳詞で歌わせて頂いてよろしいでしょうか?」と

の問い合わせが増加。


訳詞者としては、自分の詞を気に入ってもらえたら幸せなこと。




JASRACを通じて訳詞者への著作権料支払いがあるので、歌って下さった人に御礼を言ってもいい話。

(といっても、一回の歌唱で1円にも満たない様です)



問題は、JASRAC登録された訳詞(法定訳詞)でない訳詞の場合。


特に歌手がJASRAC会員でない人に訳詞料を支払って詞を書いてもらった曲だと、


詞を書いた人だけでなく、お金を支払って詞を書いてもらった歌手にも許可を得る必要が有。




フランスでは、通常訳詞家でない(例えば歌手本人が)訳詞をすることは稀で、


海外のオリジナル作者が訳詞許可を与えない人が訳せない上、


法定訳詞でないとCDプレス不許可。


例えば、フリオ・イグレシアスの曲は全てミッシェル・ジュールダンが仏訳。


私の作品「ラスト・リサイタル」も彼が仏訳してSACEM登録)



プロフェッショナルな訳詞家以外が外国曲の訳詞をすることは殆どなく、


訳詞にお金を払わないかわりに、フランスに於ける訳詞に伴う権利を全て与えるということに。




日本では、原曲作者に無料で詞をつける又は、


単なるカヴァー申請だけで権利付与のない詞(従ってJASRAC登録されない)


90%以上なので、印税が入らない分、


詞を書いた人が歌う人から直接集金する又は、


訳詞にお金を払った歌手が歌唱の許可・不許可を出すということが判明。




ちなみに、JASRAC登録されている訳詞は、


訳詞者が「この歌手に歌わせたくない」という事を言う権利はなく、


誰でも(決められた著作権料さえ支払えば)自由に歌える。


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