かつて御茶ノ水のジローが名古屋にブラザー店を出すにあたって
「一年365回を目指すコンサート=トゥジュール」を共同企画・運営した
「軽音楽の集いmss」(今の「エルム」前身)は、
極めてユニークな活動を提案。
一方、名古屋の演劇界を代表する一人・松本良臣さんも今池に演劇喫茶をオープン。
役者を目指す若い人たちがウェイター・ウェイトレス兼役者として、芝居を連日上映。
とても意欲的なもので、フォークの江口慧さんなども出演して話題となっていたが、
演劇と歌との根本的な成り立ちの違いからその形態維持を諦め、
小さくとも小屋(劇場)の要素での上演に転換し、成功を収めて今日に至る。
要するに、歌は3分で1曲完結し、3分待ってもらえば飲食提供業務に移れるが、
演劇の場合はそうはいかない。
お客様が多ければ多いほど、本来集中したいステージが頭の中から遠ざかるので、
一人芝居を数人で上演するパターンでない限り困難が伴う。
どう考えても飲食しつつ演劇鑑賞というのは、落ち着かない。
その点、歌は飲食しつつでも充分成立。
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演劇と歌
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