私の通った愛知県立大学の近くには「シャモニー」と言う喫茶店があり、講義の空き時間はそこへ入り浸っていました。
まじめな学生は図書館へ行っていましたが・・・。
県大には変わった教授が多く哲学の試験の時、私には設問すら分からず(アガぺについて云々)単位をあきらめて、用紙の裏に「タンゴ研究会」用エッセイの下書きをしました。
哲学の先生はタンゴ・ファンだったようで「詳しく教えてくれ給え」とおっしゃるので、アレコレお話したら、何と(!)単位を下さいました。
お返しに(?)教えて下さったのは「勝負に負けても誇りは残るものです」・・・。
社会学の教授が「〇〇君はどうしてる?出席を全くしてないね」とのお尋ねに「彼は、同棲しています」とお答えしたところ「私の講義より、よっぽど内容のある学習をしている」とおっしゃって「テストさえ受ければ単位を与える」との粋で寛大な計らい。
当時の県大は本当に「自由の学舎」。それゆえ後日私が訳した「コインブラ」には「・・・自由の学び舎」との一節を入れました。