宝塚出身の板倉のり子さんが28年間続けて来た
シャンソニエ「フル・フル」が12月27日に閉店との報有。
早速大阪の朝日新聞から取材が入りました。
札幌の「銀巴里」閉店の時も北海道の新聞社から取材有。
残念なのは、シャンソニエが閉店する時しか、そうしたメディア報道がないこと。
「何故、シャンソニエが次々と閉店するのでしょう?」
「メディアが、日常的にシャンソンの事を報じることがなくなり、
シャンソン番組もなくなったからです。
もちろん、取材価値のある活動をするシャンソン歌手や
シャンソニエが少なくなったからですが…」と答えています。
そもそも、シャンソン・ブームは、淡谷のり子さんが「人の気も知らないで」、
丸山明宏さんが「メケ・メケ」、高英男さんが「枯葉」…等、
当時、最新のシャンソンを歌い、岩谷時子さんが新しいシャンソンを次々と訳詞し、
越路吹雪さんが歌ったから起きた訳ですから、
その人たちに続く新しいシャンソンを広める歌手が出てこない限り、
新しいシャンソン・ファンが創出されないのは当然。
年配のシャンソン・ファンは、今では夜、外出をし辛くなって、
シャンソニエに通う人も減っています。
もっとも、シャンソニエの客単価が上がって、ジャズ・ライブの倍位となった為、
通う頻度が減る側面もあるようです。
一方、文化教室でシャンソンを習う人はたくさんいて、
仲間たちでコンサートを開くことも増えています。
シャンソンの伴奏ピアニストの生活は、今やプロ歌手ではなく、
アマチュアの人の伴奏で成り立っていると言います。
聴くより、歌いたいというシャンソン・ファンが増えている事も、
シャンソニエ閉店連鎖の一因かも…?