虚弱児だった私は、
小学校1年間、名古屋から片道4時間かかる施設に入所。
自分としては、猿と一緒に木登りしたり、リスやウサギを追いかけたりする毎日が気に入っていましたが、母は月1回の面会日に往復8時間かけて、わずか30分の為に来園し、帰る時はいつも泣いていたのを覚えています。
母は私が3年生の時、足踏み式のオルガンを買ってくれました。
成人後、私は自分のボーナスで中古アップライト・ピアノを買いました。
でも大学でグランド・ピアノを弾いた時の響きが忘れられず栄のカワイビルにあった「レッド・ピアノ」を時々弾かせてもらいました。
優しいママさんが「いつでも弾きにいらっしゃい」と。
音楽活動を本格的にするようになってからは、
mss小劇場にKAWAI透明グランド・ピアノ。
エルムにはSHIGERU KAWAIのマホガニーのピアノを入れました。
このピアノは、来演するフランスやアルゼンチンのピアニスト達にも好評。
確かにとても響きの良いものでした。
グランド・ピアノ以外では、
田代ユリさん(NHK紅白にも出演され、「私は鍵盤の妖精」と呼んでいました)が弾かれているハモンド・オルガンにレスリーという回転スピーカーをつないだ時のサウンドが好きでした。
でも今日に至るまで
エルム2階の少々硬い響きのクリスタル・ピアノと
1階の優しい音色のピアノが一番好きです。