「情熱大陸」のヒット曲で知られるバイオリンの葉加瀬太郎さん。
正直なところ、私はあまり魅力を感じていませんでした。
幾人かの演奏の達人を見聞きして来ましたが、丁寧なクラシックの奏者やパフォーマンスに偏りがちなポピュラー寄りの演奏には引き付けられる事はなかったのです。
どころが、先日テレビで葉加瀬さんと、その先生と言う小野明子さんのデュオを聴いて驚きました。
一人一人の演奏はもち論の事、息の合ったデュオ、それを支える編曲者の力量。
どれを取っても申し分ないもの。
葉加瀬さんが裏に回って小野さんを立てるスタイル。
そこで思い出したのが、「世界中、歌は神の祈り、即ち神事なので美しい表情が大切」と言った人の言葉。
今回観たのは、パフォーマンスをひかえた葉加瀬さんの「原点回帰」とも言える演奏と微笑を絶やさない小野さんとの美しい表情。
特に葉加瀬さんの新曲はコッチャンテ作の「ノートルダム・ド・パリ」と相通ずるものがあって興味を持ちました。
イタリアのフィレンツェをインスパイアし、ゴシックとラテンの風味を生かした曲と言う事でした。
歌手だけでなく演奏者も美しい。
(神が手を差し伸べたくなるような)表情が大切と思った次第です。