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Channel: 加藤修滋のブログ
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美輪明宏さんの教え~その4~

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名古屋巴里祭を二日連続で行っていた時の事、
初日ゲスト・美輪明宏さんのステージを観た二日目ゲストのジャクリーヌ・ダノは、
打ち上げの席で美輪さんの歌を「ファンタスティック」と絶賛した後、
一言評論を付け加えました。

通訳が(内容的に)少しためらっているとフランス語の意味を即座に解された美輪さんは、
「どうもありがとう」とだけ応えられました。

翌年、「エディット・ピアフ物語/ジャクリーヌ・ダノ」という
ジャクリーヌ・ダノの来日公演記念盤CDをパリのスタジオでレコーディング中に彼女が
「このCDにはアキヒロ・ミワの日本語ナレーションが必要。
何故なら、E.ピアフの心を理解する唯一の日本人だから」とオファー。


パリから即、日本に電話したら快諾。

出来上がったCDは、初の日仏歌手共演とCDとなりました。

美輪さんの素晴らしいナレーションは、フランスでも話題となりました。

そして、この美輪さんの日本のスタジオに於けるレコーディングは、
彼女へのプレゼントだったのです。

人の小さな善意にも応える人間性を見抜いたジャクリーヌ・ダノと
美輪さんのオランピア劇場での共演は、正面看板の金額見積もりまで行ったところで、
フランスの核実験の余波で消滅。


でも、友情の記録は残され、その後「もののけ姫」の仏版では、
美輪さんの声の吹き替えをジャクリーヌ・ダノが担当しました。


善行も連鎖しますが、それ以上に悪の連鎖が気になる今日、
美輪さんの古いオリジナル曲「祖国と亡霊たち」が耳について離れません。



美輪さんの色紙の言葉は「慈悲」。

洋の東西を問わず、人間の最たる大切なものを美輪さんはずっと説き続けて下さっています。

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