東京・大阪からシャンソニエ通のお客様がエルムに来店されると、
決まって「独特の雰囲気ですね」と言われます。
何でも、飲食しつつ気軽にというアット・ホームな感じなのに、
ステージ中は客席が真剣そのもので、ミニ・リサイタルみたい…ということの様。
瀬間千恵さんやゲスト歌手の方も「ピンスポットがなくて、
お客様の表情がよく見えてしまうので緊張する一方、
客席の人はステージに集中していて、遣り甲斐がある」とおっしゃいます。
仲代圭吾さんは「ここは、歌手にとって道場だね」。
モーリス・ファノンは「パリの僕の店と同じで、お客様が心で歌を聴いてくれる」…。
そういうグレードの高い観客は自然に集まったのでなく、
美輪明宏さんが何年もエルムに出演する中で、
結果的に「観客教育」をして下さったからこそだと思います。
ある時、いつも幾人も連れて来店されるエルムの大切なお客様で、
外での公演もチケットを多く買って下さる方が、
美輪さんのエルム・ライブに6人で来店され、最前列に座られました。
いつもと違い、その時のお連れ様は水商売の女性ばかりの様子で、
ステ―ジ中のおしゃべりが気になりました。
1回目のステージの後、美輪さんが
「加藤さん、そのお客は他のお客の邪魔だから、帰ってもらって。お代は私が払います」
とのこと。
恐る恐るお客様に伝えたところ、
「その方が良さそうだね。俺たち帰るから、通路で立って聞いている人に座ってもらっていいよ。これ、迷惑代」
と言って、余分にお金を支払って帰られました。
次に来店された時、「これからは、美輪さんの姿を見たい人じゃなく、美輪明宏さんの歌を聴きたい人を連れてくるからね」…。
美輪さんの言葉は今も忘れられませんが、
このようなお客様がエルムの雰囲気を創って下さっているのだと思います。
決まって「独特の雰囲気ですね」と言われます。
何でも、飲食しつつ気軽にというアット・ホームな感じなのに、
ステージ中は客席が真剣そのもので、ミニ・リサイタルみたい…ということの様。
瀬間千恵さんやゲスト歌手の方も「ピンスポットがなくて、
お客様の表情がよく見えてしまうので緊張する一方、
客席の人はステージに集中していて、遣り甲斐がある」とおっしゃいます。
仲代圭吾さんは「ここは、歌手にとって道場だね」。
モーリス・ファノンは「パリの僕の店と同じで、お客様が心で歌を聴いてくれる」…。
そういうグレードの高い観客は自然に集まったのでなく、
美輪明宏さんが何年もエルムに出演する中で、
結果的に「観客教育」をして下さったからこそだと思います。
ある時、いつも幾人も連れて来店されるエルムの大切なお客様で、
外での公演もチケットを多く買って下さる方が、
美輪さんのエルム・ライブに6人で来店され、最前列に座られました。
いつもと違い、その時のお連れ様は水商売の女性ばかりの様子で、
ステ―ジ中のおしゃべりが気になりました。
1回目のステージの後、美輪さんが
「加藤さん、そのお客は他のお客の邪魔だから、帰ってもらって。お代は私が払います」
とのこと。
恐る恐るお客様に伝えたところ、
「その方が良さそうだね。俺たち帰るから、通路で立って聞いている人に座ってもらっていいよ。これ、迷惑代」
と言って、余分にお金を支払って帰られました。
次に来店された時、「これからは、美輪さんの姿を見たい人じゃなく、美輪明宏さんの歌を聴きたい人を連れてくるからね」…。
美輪さんの言葉は今も忘れられませんが、
このようなお客様がエルムの雰囲気を創って下さっているのだと思います。