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Channel: 加藤修滋のブログ
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芦野宏さんとのお別れ

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今年のお正月に、芦野宏さんが自筆サイン入りカレンダーを2部
送ってくださいました。

一部はエルムに、一部は自宅に…。

いつもそうした気配りをなさる方でした。

お目にかかると、いつも優しく声をかけて下さいました。

「加藤さんのなさっている活動は、日本のシャンソン活性化に
不可欠なものですから、ぜひがんばってください。」…。

エルム20周年記念祝賀会に際し、石井好子さんと揃って祝辞を寄せられたことにより、
「日本シャンソン協会と日仏シャンソン協会は仲が悪い」という風評が打ち消されました。

CDやビデオを送って下さり、感想を申し上げると真剣に耳を傾けられるその姿勢に
感銘を受けていました。

私財を投じて、渋川に日本シャンソン館を創られましたが、
根っからのシャンソン好きで、最後まで現役歌手を貫かれました。

ご自身で描かれたバラの絵を集めて作られたカレンダーが、
私たちへの遺品になろうとは、夢にも思いませんでした。

突然の訃報に際し、帝国ホテルでのお別れ会に参列しながら
J.ブレルの「ジョジョ」を思い出しました。


「…大切な人が早く死んで、くだらない奴ばかりが生き残っている…」


後に残された私たちが、芦野さんのように「大切な人」になれる日は来るのでしょうか?



月刊なごや 2012年4月号 愛と人生の歌シャンソンに寄せて(加藤修滋エッセイ)より

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