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Channel: 加藤修滋のブログ
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百万本のバラ

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正しくは「旧ソビエト連邦の歌」であるにも関わらず、
永い間「ロシアの歌」と誤って紹介されていた「百万本のバラ」が
「ラトビア」の作品と認識される契機となったのは2005年の愛知万博。

決定的に誤解がとけることになったのは、
今回の加藤登紀子さんとラトビアのオーケストラの日本公演。


もともと「ラトビア」の作品(作詞・作曲も創唱も)であることは
著作権管理団体を見れば分かる事。

大してヒットしなかったこの楽曲にロシアの詩人が
グルジアの画家の物語をテーマにカヴァー詞を付けて大ヒット。

旧ソ連の大歌手・ア・ラ・プガチョウのメガ・ヒットとなった。

ソ連が崩壊した後、日本のメディアですら「ロシア」の作品と報じた事もあって混乱。

ロシアと仲の悪いラトビアの人の中には、
「政治的にロシアに脅かされている上、
自国のオリジナル曲をロシアにさらわれて文化的にも支配された」
という人が居ました。

一方、同じくロシアと仲の良くないグルジアのミュージシャンの一人は
「物語の舞台はグルジア」と主張していました。

「百万本のバラ」の主人公として描かれたというピロスマニは、
この楽曲の影響もあって、今では結構日本でも知られる存在となり、
彼についての本も出版されています。

最近「グルジア」という国の呼称をオフィシャルに「ジョージア」と変更すると
発表され何となく違和感を感じる人が増加。

「グルジア」がロシア語の呼称とのことで、
韓国・中国の都市呼称が各々の国の表記に近く変わったと同じことだと理解はするものの…。

ちなみに日本では、この楽曲を「シャンソン」と思っている人も多く、
シャンソン・コンクールでもよく歌われて来ましたが、
フランス人たちは誰一人としてフランスのシャンソンとは思っていない
…と言うより、この楽曲を聴いたことのあるフランス人アーティストは、
来日経験のある人ばかり!


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