パリのユーロペアン劇場でのコンサートの為に渡仏すると知って、
シャルル・デュモンは私を自宅に招いてくれました。
パリ中心のオデオンにある高級マンションを訪れるのは二度目。
前回同様、若くて美しい夫人が出迎えてくれたのですが、何と(!)私に逢う為、
バカンスを切り上げて帰国したのだそうです。
シャルル・デュモンは、
「日本人ピアニストで唯一、シャルル、シュウジと呼び合う仲だから、当たり前さ」
と笑ってウィンク。
以前伺った時は気づかなかったのですが、部屋にあるのはプレイエルの古いピアノ。
ショパンの為に設計されたとのことで、
私が「ユーロペアン劇場で一緒に歌う甲斐和代さんのファンが購入したので、
弾いたことがある」と言うと、
「どんな歌手?」とお尋ね。
「小柄でステキな女性で、九州を代表するシャントゥーズ」と答えると、
「シュウジの連れてくる日本人のシャントゥーズは、皆美しい」と言ってニッコリ。
そこで、「今回は過去最高16人のシャントゥーズを同行しているので、
お好きな一人をプティ・カドーとしてプレゼントするけど、
美人ばかりだから選ぶのにくろうするかも」とジョークを一発。
「お持ち帰り」という日本語を教えると、復唱する彼の隣で、
奥さんが真顔で「ダメ!」と言ったところから見ると、
今でも結構モテるのかも…?!
でも、それからシャルル・デュモンもジョークを連発して、
和やかな雰囲気で楽しいひと時でした。
「フィナーレは、俺が立って歌うから、お前がピアノを弾け」と言うので、
そんな大それたことはできないと言うものの、
全く聞く耳をもたず私をプレイエルのピアノの前に座らせてリハーサル。
超ラッキーなサプライズとなりました。
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海外公演成功の秘訣はジョーク?!
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