以前にも触れたがアストル・ピアソラが「駄作」と言い放った「リベルタンゴ」はアレヨ・アレヨと言う間に、アストルの最大ヒット曲の模様に。
イタリアのスタジオ・ミュージシャンと共にハモンド、マリンバ、ストリングスを加えたグロテスク・サウンドLPには他に「メディタンゴ」「アメリタンゴ」等、何曲も入っているのに。
「リベルタンゴ」の一人勝ち(?)
彼は、一時期インタビューで「タンゴ」と言う表現をしなかった。
アストル曰く「ブエノスアイレスの今日の音楽」と答えた。
イタリアで録音した希望しない作品には、あきらかに彼がこだわった「ブエノスアイレス」の気候・風土はなく、まして「ヨーヨーマ」や「キース・ジャレット」はじめ世界の名だたる名手がアストルのイタリア録音時の旋律を十年一日がごときレコード・コピーで弾く事には耐えられなかったに違いない。
「死人に口なし」ではあるが草葉の陰でニガ虫を嚙み潰しているのダロウ。