パリ公演、直近の思い出
私達の「エルム」には、突然熱にうなされた「エルム教」信者(?)のごとく「疾風の様に現れて疾風の様に去って行く」月光仮面みたいな歌手がずい分と居ました。
そんな中にあって、じっと長く活動した歌手にとって夢の様な出来事がありました。それは2014年、日仏友好コンサート(ゲスト:シャルル・デュモン)に日本代表としてパリに行った際、あのマルセル・アモン宅に招かれた事。
人並外れた日本びいきで、東京の「パリ祭」にも出演。
でも大規模ホールで「一人椅子に座って、カラオケ歌唱と言うのは残念だった」と顔を曇らせていた事が思い出されます。
何しろ彼はパントマイムや激しいダンスが売り物の人。
その筋ではフランスの第一人者で伝説の人なのです。
プロデューサーか演出家の考えなのでしょうが無念な思いを隠さず私に吐露しました。
フルバンドをバックに、あでやかに華々しく踊る日本人を見つつ「事前に関係者をパリへ招待して観てもらえば良かったけどネ」と言ったのは精一杯の皮肉。
当時彼は売れに売れていた人なので・・・。
そしてX’masカードも含め手紙にはいつも色鉛筆で花を描き添え、便箋には愛する奥様の名前を入れる優しい人。改めてアリガトウ、マルセル!