日仏シャンソン協会主催コンサートを聴きに来たイベンターから「どうすると佐藤さんに音響をやってもらえるの?なかなか頼めない人・・・」との質問。
「ずっと前からだけど・・・」と答えつつ、
我々がいかにめぐまれて来たかを知った次第。
最も多くシャンソン大使を務めたジャクリーヌ・ダノも各都市公演に彼の同行を希望。幾つかの都市では実現。
驚くべきは、その技術と共に手早さ。
バンドがサウンド・チェック前に指慣らし等で音出ししている間にサッとレベル調整。
サウンド・チェック時には既に完了。
瀬間千恵出演時の特別なリバーブにも見事に対応。
こんなエピソードがあります。
ある時、東京で瀬間千恵コンサートを
仕込み段階から客席で見学させてもらう機会があった。
瀬間千恵がマイクで「加藤さん、お願い。いつものようにやって」とひと声。
耳を疑ったものの私一人しかいないので、おずおずと音響卓へ行き「リバーブだけフェーダーを触らせて下さい」とお願いして操作。
テクニシャンが突然私の手を「上げすぎ!」と叫んで静止。
すると瀬間千恵の「今のがいいわ」とひと声。
その事で、業界非常識な事を我々のコンサートで
音響テクニシャンの佐藤浩一がやってくれている事を知った次第。
いかに我々が幸せに公演を続けて来たかを知り、感謝。
また意外なところで、
シャルル・アズナブールが日本語訳の法定訳詞を与えてくれた理由の一つが、我々のコンサートDVDをアズナヴールが観た事。
佐藤浩一の創った”音”によって
日本語の細やかな響きが活かされ
フランス人好みの歌い方、表現となり
法定訳詞登録につながったことに感謝。