中部アコーディオンクラブ演奏会(何と45回も続いている!)ゲストで来日した、
トリオ・ロス・ファンタンゴスからCDを頂き、早速聴いて感激!
アルゼンチン・タンゴのというより、ボカのカンジェンゲ・ムードを感じさせる
ゴキゲンなサウンドの曲ばかり。
バンドネオン独特のサビのきいた、詰まったような音は、
二本のリードがわずかに違った調律ゆえのもので、
リードをピッタリ合せて調律する他の楽器では出せないものにも関わらず、
その微妙なテイストを感じさせます。
ピアノとバイオリンの演奏もムイ・ビエン!
我々タンゴ・デ・ラ・エスペランサがアルゼンチン公演をした1982年頃は、
まだ女性のタンゴ楽団員はめずらしく、バイオリンの大久保ナオミに
「アントニオ・アグリ(ピアソラのメンバー)が女装して弾いている!」
との褒め言葉をもらいました。
その意味では、ラウル・バルボーサ(今はフランスのシャンソン界でも活躍)
が女装した(?)いわつなおこ、
オマール・バレンテ(エルムに出演した中で最高のタンゴ・ピアニスト)が
女装した(?)秋元多恵子に、
スアレス・パスばりのバイオリン(?)谷本仰の3人が、
11月のBsAs一ヶ月公演で話題も含めて成功を収めることは太鼓判。
「頑張って!」とゴキゲンなCD(特にラストの「首の差で」のライブMCは楽しい)を
聴きながら、公演成功を祈ります。
(唯一アルゼンチン・ヴァルスのリズムが純粋に3拍子で感じて弾いているのが残念。
グラシェラ・スサーナがロス・カントーレス・デ・キジャウアシと一緒に
我々のアルゼンチン公演歓迎会を行ってくれた時、
エクトル・バレーラがそっと耳打ちしてくれた
「ヴァルスは3拍子と2拍子の混血だよ」いう言葉が耳に残っています。
機会があれば、伝えてあげたい…と思わせるものを
トリオ・ロス・ファンタンゴスが持っているということ。将来性大!)