エルムのご常連客のおひとりで、ジャズ好きの方が場を大変盛り上げて下さって、
歌手がとても気持ちよく歌えたお礼を申し上げました。
すると、「ミュージシャンを持ち上げるのは、(我々)客の仕事」とおっしゃいました。
エルムには、こうした考えのお客様が多いので、
客席の雰囲気が温かいと(海外からの)ゲスト歌手が良く口にされます。
拍手や手拍子のタイミング、「ブラボー!」や「アンコール」の掛け声、
場合によっては歌手のMCへのチャチャ…。
フランス国営テレビ(France2)が来日取材した折のコンセプトがまさにそれでした。
「パリのキャバレー(日本で言うところのシャンソニエ)は、
E.ピアフ亡き後アメリカナイズされてしまった。
でも、異国の地(日本)に理想のシャンソン空間があった。
アズナヴールはそれを見つけた」というものです。
全仏に放映されて話題となったエルムのライブ・シーンを、
ずっと守らなくてはと思いを新たにしています。