その昔、デパートのプレイガイドでコンサート・チケットを買った時代は、
シャンソン・コンサートや、シャンソン新譜はシャンソニエで情報収集していたもの。
今や、ネットの時代とは言うものの、
往年のシャンソン・ファンはパソコンに不慣れで、
それらの購入に不便を感じている様子。
その意味で、名古屋のシャンソニエ「カフェ・コンセール・エルム」は、
シャンソン・コンサート・チケットを店頭販売し、
シャンソンのCDは通販もするというサービスが人気。
2008年、テレ朝が故・芳賀詔八郎氏の協力で招聘したシャルル・アズナヴールの
ジャパン・ツアーは、エルムで名古屋公演チケット350枚の売上があり、
業界を驚かせました。
そして日仏シャンソン協会へも東京をはじめ全国各都市公演の
チケット申し込みがあった為、
その後仏映画「エディット・ピアフ~愛の讃歌~」
「幸せはシャンソニア劇場から」のチケットも同様に
エルムと日仏シャンソン協会への申し込みが相次ぎました。
昨年のシャンソン・ミュージカル「ノートルダム・ド・パリ」は
エルムで250枚チケットが販売されました。
CDもEMIのシャンソン大全集が250セット、
AFJCのシャンソン・カラオケ大全集は500セットもの数を販売。
この数年は、東京のテレビ制作会社や雑誌社、更には旅行代理店まで、
エルムへパリのシャンソン情報や、
シャンソン・ライブ情報を訪ねる電話・メールが来るようになり、
エルムが日本のシャンソン拠点となる傾向が強まっている証拠。
全国のシャンソニエでも、かつてのようにシャンソン・コンサート・チケットやCD、
シャンソン情報提供が出来るようになれば、シャンソニエの復権になるはず…。
でも、ライブ・ハウスで歌っているシャンソン歌手に
音楽産業界からスカウトが来ることは、もうないのかも…?